京都市左京区の南部に位置し、都市部と東山山麓の間にあるエリア。平安神宮や永観堂・南禅寺などの有名寺院、京都国立近代美術館や細見美術館などの文化施設が集まっている。琵琶湖の水を市内へ流す琵琶湖疏水の周辺には四季折々の景色を見せる木々が育つ。
平安時代には白河と呼ばれ、院政が行われた白河殿、六勝寺と呼ばれた6つの大伽藍が立ち並ぶ繁栄ぶりを見せた。明治時代に入って、琵琶湖疏水の整備や、一般商用としては日本初の水力発電所建設などによって、近代化を牽引。そのPRとして政府が主催した内国勧業博覧会の会場は、現在も残る平安神宮の南に位置する岡崎公園だった。
 
「岡崎」という地名は、かつて神楽岡と呼ばれた吉田山の“崎”にあったことから。近くにある鴨川だけでなく、東山とそこに流れる白川、寺院の庭園、琵琶湖止水の並木など、人が作り出した景色と自然が共生している。
地域には芸術に触れられるスポットがたくさん。「京都市京セラ美術館」、「京都国立近代美術館」、「細見美術館」といったミュージアム、コンサートホールの「ロームシアター京都」などが集まっている。そのほか、日本で2番目に長い歴史を持つ「京都市動物園」も。京都を代表する文教地区となっている。

Text: Kahoko Nishimura
Photo: Shinya Tsukioka



 


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※記事中およびイラストマップの情報は2022年9月の情報です。掲載されている情報が現在とは異なる場合があります。