県の東部に位置し、琵琶湖に面している彦根市は、国宝・彦根城があることでも知られる都市。毎年7月には松原水泳場で「鳥人間コンテスト選手権大会」が開催されるほか、人気マスコット「ひこにゃん」の存在もあり、県外から多くの人が訪れる。

琵琶湖に面した山に建てられた彦根城を中核にした彦根藩は、徳川の世に多くの大老を輩出した井伊家が14代にわたり主人を務めた。廃城令や戦禍も免れ、城下町や宿場町の面影もあちこちに見ることができる。また、縄文土器や前方後円墳など古代の遺跡もさまざま発掘されている。
彦根藩が江戸幕府に献上する太鼓用の革を確保するため牛の畜産が盛んになり、同時に牛肉を食べる文化が発達したとも言われる。主に滋賀県東部で生産される近江牛は、彦根市内の多くの旅館やレストランで食べられる。そのほか、琵琶湖で育つ鮒や小鮎などの魚も郷土料理の定番。
鈴鹿山脈から琵琶湖へ流れ入る宇曽川や犬上川、芹川などの一級河川が流れる。琵琶湖にある松原水泳場は、遠浅で水質が良好。白砂の浜と松林が約1kmに渡って続き、近県の水泳客で賑わう。
 

Text: Kahoko Nishimura
Photo: tabigatari editorial department



 


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