愛知県のほぼ中央に位置する岡崎市は、JR名古屋駅から鉄道で約30分、JR豊橋駅からは約20分のところにある。北部の三河高原から連なる丘陵地や岡崎平野、いくつもの川が作り出す景色も美しい。この豊かな自然が、岡崎の魅力の一つだ。かつては城下町や宿場町として繁栄し、その歴史が感じられるスポットや商品もさまざま。現在は自然と歴史、そして文化芸術の街としても知られている。
一説によれば、地名の由来は「丘の先」。それは、南アルプス(赤石山脈)から続く丘陵の先端にあるから。丘陵地が平野にも張り出すように広がり、市内だけでいろいろな地形が見られるのが特徴だ。中央アルプスから流れ出る矢作川の支流は市内に約20本もあり、豊かな緑を育んでいる。その恵まれた自然環境から、天然の蛍が観察できる鳥川や、桜の名所として知られる岡崎公園など、季節の見どころがたくさん。
生涯学習複合施設「図書館交流プラザLibra」や本格的な音楽ホールのある「岡崎市シビックセンター」、岡崎中央総合公園の中にある「岡崎市美術博物館」など、開放感のある建築も特徴の文化施設が数多い。ジャズの街としても有名で、市内ではさまざまなイベントが催されている。JR岡崎駅前には、非公式キャラクター「オカザえもん」もお出迎え。
たまり醤油、酢、みりんなど調味料作りが盛んな愛知県の中でも、八丁味噌発祥の地として知られる岡崎は際立った存在。江戸時代から作り続けられる伝統の味は、定番の味噌カツや味噌おでん、味噌田楽のほか、フレンチやイタリアンなどにもアレンジされ、新しい味噌グルメも誕生している。


Text: Kahoko Nishimura
Photo: Shinya Tsukioka



 


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※記事中およびイラストマップの情報は2022年7月の情報です。掲載されている情報が現在とは異なる場合があります。