丘の上に立つ美術館には、気持ちのいいフレンチ・イタリアンがあった。
愛知県のほぼ中央に位置する岡崎駅へは、新幹線の豊橋駅を降りて、東海道本線へ乗り継いでたどり着く。そこからタクシーを走らせていると、直線的なデザインが美しい建物が見えてきた。岡崎市美術博物館だ。球技場やテニスコートがある岡崎中央総合公園の中にあって、広大な土地に驚かされる。標高は130mと、ほどよい高さの丘には爽やかな風が吹き抜けていた。眼下には、旅の疲れも忘れさせる景色が広がっている。
愛知県産食材を使った、カジュアルだけど特別感のあるランチコース。
日中は、フルハイトの窓から太陽の光が気持ちよく入ってくる。ここでは、ぜひゆったりとランチコースを。スタートは、とうもろこしのポタージュ、キャロットラペ、レッドキャベツのマリネ、キャラメリゼしたナッツ、プロシュットなど、目に鮮やかな前菜8種が盛り付けられたプレートから。シャキッと新鮮な野菜は地元産を中心に扱い、レストランの運営会社がある広島の食材も使われることが多いらしい。スパイスやハーブの効いた品々は、よく冷えたビールや白ワインにも合いそうだ。
ランチコースは、前菜プレート、メインのほか、パンかライス、食後のドリンクがつく(カクテルは対象外)。カトラリーには「クチポール」を使っている。
豚肉と野菜の旨味が染み出したスープはパンで拭って残さずいただきたい。三河もち豚と白いんげん豆のカスレ風のコース2,600円(現在は終了)。
大きな窓から岡崎市を見下ろせる。
季節のタルト620円、カフェラテ550円。
ドリンクにもこだわりあり。ティーセレクションにはサンフランシスコ発の「マイティーリーフ」がラインナップし、高品質な紅茶やハーブティーがいただける。この「マイティーリーフ」はティーポーチが土に還るバイオ素材で作られ、糸の部分には天然のコットンが使用されていることから、自然や健康意識が高い人に人気を集めているブランド。旅先でふとした発見があるとうれしいもの。「車でいらっしゃるお客さんが多いので、シャーリーテンプルなどのノンアルコールカクテルも充実させています」と濱嶋さん。ワインもセラーを設けて揃えているが、ノンアルコールスパークリングが用意されているのも、ここならではのおもてなし。
この空間で味わうから、もっとおいしくなる。
昼と夜で表情がガラリと変わる。夜景が見えるようになるディナータイムには、パーティーが催されることも。
料理やスイーツ、ドリンクまで、季節ごとの味わいが楽しめて、時間による表情の変化も面白い。いつ訪れても、ここでしか出会えない一品をいただけそうだ。
入口と店内のアートは、愛知県立美術大学出身の松村かおりさんによるもの。
Text:Kahoko Nishimura
Photo:Natsumi Kakuto
いつもと違う愛知県観光には、岡崎市の〈YOUR TABLE〉がおすすめ。
YOUR TABLE(ユアテーブル)
所在地 | 愛知県岡崎市高隆寺町峠1 岡崎市美術博物館 |
アクセス | JR岡崎駅から車で約30分 |
電話番号 | 0564-28-0141 |
URL | https://your-table.owst.jp/ |
営業時間 | 木 11:00~17:00(LO 16:00) 火・水・金 11:00~17:00(LO 16:00)/18:00~21:00(LO 20:00) 土・日・祝 10:00~17:00(LO 16:00)/18:00~21:00(LO 20:00) ※ディナーは予約制の金・土・日・祝のみ |
休業日 | 月曜 |
※記事中の商品・サービスに関する情報などは、記事掲載当時のものになります。詳しくは店舗・施設までお問い合わせください。