創業180余年。京の名水で仕込むお酢の老舗へ
林孝太郎造酢があるのは、応仁の乱で西軍が陣を敷いたことに地名が由来する西陣エリア。西陣織の街としても知られ、かつては西陣織の色止めにお酢が使われていたため、周辺には8軒ものお酢屋さんが軒を連ねていたそうだ。しかし、時の流れとともに今や残るのは林孝太郎造酢のみである。
林孝太郎造酢では地下10メートルから汲み上げた井戸水を使い、京都らしいまろやかな口当たりのお酢に仕上げている。こだわりは「お酢は料理の引き立て役であるべき」という信念のもと、添加物や化学調味料を一切使わないこと。賞味期限は短くても、安心安全を第一に考え、原材料も厳選されている。
京都らしい和の雰囲気も魅力のひとつ。雛祭りや端午の節句には2階にお人形を飾り、お客様をお出迎えされる。老舗らしいおもてなしを感じられるのも嬉しい。
お店の方と作る、お気に入りの味
まず、Myぽん酢づくりの重要なポイントとなるのが生果汁選びだ。お店で販売されている「ゆず酢」「すだち酢」「だいだい酢」を少しずつ参考に味わい、どれが好みか選ぶ。「柚子は一番香りが良く、甘みもあります。すだちはスッキリとした酸味が際立ち、脂ののった素材に合います。橙は馴染みが薄いかもしれませんが、お正月に飾る鏡餅の上に乗っている果物といえばピンとくるでしょうか。穏やかな酸味は素材の味を引き立てるため、白身魚が好きな方にはおすすめです。」と佐藤さん。
それぞれの特徴を聞いたうえで、悩みながらも一番人気という橙をチョイスした。
生果汁の割合を探る
お店の商品は、360mlのうち100mlが生果汁だ。126ml、147ml、165mlと順に生果汁の割合を増やしていき、それぞれテイスティング。加えたあとに「やっぱり、ひとつ前の147mlが良かった!」という要望にも応えていただけるので、じっくりと好みの味わいを探せる。
グループで参加されると、それぞれの味の違いに大いに盛り上がるそうだ。今回の体験では147mlの橙の生果汁を加えたぽん酢にした。
配合を記録したレシピはお店に保存されるため、使い切ったあとも電話一本でMyぽん酢を再注文できる。その際に「もう一段階、果汁を増やしてほしい」といったオーダーも可能だ。なかには、Myぽん酢をたくさん注文して友人にプレゼントされる方もいるとか。
個性あふれるラベルを作ろう
最後の仕上げはラベル作り。用意されたカラフルなマーカーを使って仕上げる。
Text: Eriko Tajima
Photo: Kazuaki Toda
いつもと違う京都府観光には、京都市上京区の〈林孝太郎造酢〉がおすすめ。
林孝太郎造酢
所在地 | 京都府京都市上京区新町寺之内上ル東入道正町455 |
アクセス | 市バス「堀川寺ノ内」バス停より徒歩5分 |
電話番号 | 075-451-2071 ※体験のご予約は営業日の3日前まで |
URL | https://koutarou-su.com/ |
営業時間 | 9:00~17:00 |
休業日 | 日曜、祝日、第2・4土曜日 ※GW期間中は要問合せ |
※記事中の商品・サービスに関する情報などは、記事掲載当時のものになります。詳しくは店舗・施設までお問い合わせください。