京都ミシュランガイドに掲載された町屋のお店。


京都、ひっそりした雰囲気の夜の下立売通を進むと、かわいい暖簾がかかった1軒の町家〈空蝉亭(からせみてい)〉があります。実は、ここ〈空蝉亭〉は食べログの「百名店2022」に選出され、京都エリアのとんかつ店では星の数が1位、更に「ミシュランガイド京都2021」へも掲載されたという、店主のこだわりが感じられる熟成豚専門のとんかつ店です。店内は約12席。京都町家ならではの雰囲気ある作りで、綺麗に手入れされた中庭が眺められる席へお邪魔しました。メニューはとってもシンプル。今回は、店主におすすめいただいた鹿児島県産南州ポークの「熟成ロース」を注文。

1番のこだわりは絶妙な火入れ。


料理が冷めないよう南部鉄器が乗ったお皿の上に、おもわず「綺麗」と言葉が出てしまうほど絶妙な桜色のとんかつが。店主が「お店のこだわりは火入れ。この色は決して生ではないんです」と教えてくれました。毎日その日の気温などに合わせて火入れを絶妙に調整しているのだとか。取材だから当たり前!と思うかもしれませんが、その美しさに思わず写真撮影に熱が入ってしまいました。通常、多くのとんかつ店ではラードを使用するのですが、空蝉亭ではコレステロール0の菜種油を使用しており、パン粉もきめ細やかな薄衣で、サクッと軽い食感と共に熟成豚の肉汁が口中に広がりお肉本来のうまみを堪能できます。

こだわりはとんかつだけじゃない!


主役のとんかつを引き立たせることができるのは、脇役がいるからと言いたいところですが、ここではすべてが主役級の美味しさで感動ものです。とんかつに欠かせないソースは、野菜の旨味とフルーツの甘味が広がる、ジューシーなとんかつと相性抜群のソース。さっぱり食べたい方には出汁から作られたポン酢もおすすめ。ソースもポン酢も全て自家製なので化学調味料が一切使われていないのも嬉しいですよね。また、空蝉亭ではキャベツは出てきません。その代わりに、全てのメニューに前菜でバーニャカウダがついてきます。無農薬の京野菜を温かい自家製のソースに付けて食べるのですが、このソースも持って帰りたくなるほどの絶品。これから運ばれてくるとんかつが更に楽しみになるような、完成度が高い前菜の演出でした。

 
ここでは紹介しきれませんが、お米、お味噌汁、お塩、店内など、その他にも様々なところにこだわりを追求した空蝉亭は、一生に一度は食べて欲しいと思うとんかつ店でした。
是非、京都へご旅行の際は予約をして足を運んでみてください。



Text & Photo:tabigatari editorial department




いつもと違う京都府観光には、上京区の〈空蝉亭〉がおすすめ。

空蝉亭(からせみてい)


所在地京都府京都市上京区下立売通大宮西入浮田町600 (Google Map
アクセス地下鉄 二条城前駅から徒歩20分
電話番号075-802-1313
URLhttps://www.instagram.com/karasemitei/
※Instagram内「席を予約する」ボタンからネット予約可能
営業時間【ランチ】11:30〜15:00(LO14:00)
【ディナー】平日17:00〜20:00(LO19:00)
      休日17:00〜21:00(LO20:00)
休業日毎週水曜日、第2·4火曜日

※記事中の商品・サービスに関する情報などは、記事掲載当時のものになります。詳しくは店舗・施設までお問い合わせください。