福田春美
ふくだ はるみ

ブランディングディレクター。札幌出身。ライフスタイルストア、ホテル、プロダクト、企業などのブランディングを手がける。趣味が料理と旅。著書に自身の生活の様を綴った「ずぼらとこまめ」(主婦と生活社)がある。
22年11月+CEL工房系ランドセルブランドを手がけ、ロゴが民藝の最後の巨匠・柚木沙弥郎氏が担当/22年3月京都・HOTEL MOKSAのディレクション/同年7月に萩・浜崎本町にできる二ッ櫂船旗プロジェクトのPRディレクションとアドバイザーを担当
Instagram : @haruhamiru


旅とその装いにまつわるQ&A


Q1. どのような旅が好きですか?

果ての景色や枯れ感探し。
一人で現地までいって、レンタカーピックして、どこかで友人と合流して2日間とか一緒にいて、また次の目的地で違う友人と合流して、、というtouch and go的な旅も好きだし、一箇所に住んでるみたいに4、5日いるのも好き。

移動は一人が結構好き。新幹線のグリーン車はマストで好きな席があり、静かにそこでたまった仕事をこなし、着いたらレンタカーでぐんぐん自由に回る。

コンパクトな自分家が移動しているようなパッキングするのが好き。月2〜4回の国内のどこかへいっている暮らしをコロナ前から10年近くしていて、その前は2、3ヶ月に一度は国外へいくペースでしたが、国内を知らなかったので、この10年、日本各地にはまっている。仕事がらみもあるし、プライベートもある。
 

Q2. あなたにとって旅とはどんなものですか?

なくてはならない日常のペース。10日以上、連続して東京にいると調子悪くなる。
かといって、東京も好きでいられるのが、このペースだから。旅がないと生きられないくらい。
 

Q3. 今回の装いはどのような旅のイメージですか?

定期的にいっている場所へ、仕事もちらっとするけど、そのエリアに住んでいる友人たちに会いがてら。
京都、八瀬にあるre-birth hotel  MOKSA のディレクションをさせていただいていて、そこに滞在しながら、スタッフたちと打ち合わせしたり、京都の友人たちとの時間を楽しみにいく。半分、住んでいる気分の京都にカジュアルな格好で飛び乗った設定。

旅先の自然の中でお茶会したりも突然始まるので、どこで座っても平気な軍パンで。
プロダクトデザイナー柴田文江さんがデザインされた、お気に入りのmolnテラコッタ色のスーツケースが、スイスイと重い荷物を軽く感じされる。
 

Q4. 装いのポイントは何ですか?

“旅してないと生きていけない遊牧民、、方々へ、hoboへ”
束縛きらいのB型、勝手気ままな旅。もちろん旅先での打ち合わせはきっちりするが、あとはフットワーク軽く動いていたい。途中のスケジュールも変更自由な、方々へ、hoboなスタイルで。


Q5. 旅の装いを選ぶとき、なにを一番意識しますか?

楽か、楽しいか、動きやすいか、自分らしいか。
 
  • 柄コート/海外のサイトで見つけてオーダーしたコート 普段は日本に送ってはないサイトらしいのですが、無理言って送ってもらいました。薄手の素材なのと、柄なのでそこまでシワも神経質にならなくても着られるので旅にはいい。

  • シルクシフォンのブラウス/suzukitakayuki(スズキタカユキ) これもエアリーな素材なので重くならないコーディネートができ、シワもシャワーだした後のバスルームにかけておくと、ほぼ取れる。まるめてもかさばらないので、荷物にもならない。

  • ワイド軍パン/NEPENTHES(ネペンテス) 寒い場所に行く時はこの中にレギングス履いたりしても暖かいし、暑い場合もワイドなので風通しもいいのでべたつかない。一泊二日くらいだとこのパンツ1本で上だけ変えて、旅もしやすい。

  • ラグバッグ/GRANPIE(グランピエ) 京都のグランピエさんで購入したアフガンのらくだに乗せるラグBAG。このラグバッグはめずらしくって、らくだの両側に乗せて荷物をいれるようで、ちょうど斜めがけするのに良い。仕事で行く場合の書類とかすっと入れておけたりして便利。

  • 靴下/YAECA(ヤエカ) 暑い場所でも寒い場所でも足がつめたくなると体調をくずすので、必ず厚手の靴下を。歩き疲れづらいのでとてもおすすめです。

  • サンダル/bench(ベンチ) 奈良で作られている便所サンダルにベロやファーをつけたりして展開されているbenchというブランドの「BENSAN」です。手がけているHOTEL MOKSAでも館内履きとしても採用していて、私も旅でもどこでも履いていって疲れず便利です!

  • スカーフ/六花亭 北海道の六花亭さんのポイント交換でしか手に入れられない特別なシルクスカーフ。坂本龍馬の末裔で、六花亭のアイコン的な柄、あの六花の花柄を描いた坂本直行さんの絵がスカーフに。六花亭さんではポイントが貯まった時にしか手に入れられないgoodsやおやつもあって、長年のファンとしては集めたいアイテムのひとつです!柄on柄の時に意外にフィットする柄。



旅の供にまつわるQ&A


Q6. 旅に必ず持っていくものはなんですか?

サンタ・マリア・ノヴェッラのポプリ
いろんなポーチ
 

Q7. 持っていく理由や、旅先での使い方を教えてください?

このポプリを小さい入れ物にいれて、スーツケースのメッシュのところに入れておく。持ち物にも香りがついて、着いた先でも家の香りがして安心する。
ポーチがないと旅できない。スーツケースをあけてもポーチで整理されてないと落ち着かない。

福田春美さんの旅の1枚

“HOTEL MOKSA”の正面、現代美術家の廣谷ゆかりさんの植物のアート。(写真提供:福田春美)
“HOTEL MOKSA”の正面、現代美術家の廣谷ゆかりさんの植物のアート。(写真提供:福田春美)

Text:Harumi Fukuda
Photo:Yuji Kanno

Supervision:Setsuko Todoroki