その土地を抜け出したい破壊者のような音楽たち。
私は音楽を生業としてますので、しょっちゅう演奏旅に出ています。なので、日常的に旅をしてるようなもので、旅の為の音楽というものは準備がありません。むしろ、何処か観光旅行に出かけるのであれば、音楽はOFFにしてしまいます。
そんな私ですから、ここで紹介するプレイリストは過去に、または近年、ああ、こんな音楽が生まれたその土地にいってみたいな、憧れるなといった曲たちになります。
私は演奏する人間として、すとんと好きになるものに共通した感覚があります。それはその風土で培われてきた、根っこの深いもの、しかしそれと同時に、そこを抜けだしたい破壊者であることです。突然変異によって、ひとりだけギザギザになってしまった葉っぱ、しかしそこに立っている、というか、なんというか。。
そんな音楽に、これまで沢山感動をもらい続けてきました。世代や価値観をこえて継がれる曲たち、また土地土地のオンリーワンの語り部、表現者たち。
ふだんあまり使わない脳みそを使って(聴きやすいように、流れが良いように...)、楽しんで作成させてもらいました。これでも頑張って楽しい曲を集めたんです、すぐどよーんとしたものばかり好んでしまうので。
1. O bêbado e a equilibrista | Elis Regina |
2. Don | Carles Benavent |
3. Twenty Small Cigars | Frank Zappa |
4. Dorothy | Dr. John |
5. Louie Louie(Remastered Studio) | The Stooges |
6. De nosotros dos | Eduardo Mateo |
7. Sorrow Tears and Blood | Fela Kuti & Africa 70 |
8. Barbara Song | Lotte Lenya |
9. パンティストッキングのような空 | 三上寛 |
10. The Jitterbug Waltz | Fats Waller |
Text:Gaku Miyata
Cover art:Yoshiyuki Okada
宮田岳(みやたがく)
1991年神戸市生まれ。黒猫チェルシーのベーシストとしてデビュー。近年は主にソロ活動、また頭脳警察、Jagatara2020、フロール&空に油等のバンド参加。鈴木茂氏のサポートなど。美術作家としてEテレ番組「シャキーン!」ものづくりコーナーに通年出演。