音楽を聞きながら、ゆっくりと自分の心の棚卸しを楽しむ。
こどもも大きくなり、ようやく行けるようになったひとり旅、これがテーマ。
これまでのわたしの旅というと、主役はふたりのこどもたちでしたから。もちろん、たっぷりと家族との時間が過ごせることはとても幸せなのですが、帰ってくるとなぜかどっと疲れてしまう。きっと無駄に頑張っていたのかもしれません。ひとり旅では、目覚ましもかけずに朝起きて、予定も決めず街中をぶらぶら歩いて、市場にいったり、喫茶店で本を読んでいたり、簡単なお料理をしたり。夜は、好きな音楽を聞きながらぼーっと過ごしています。
今回は、そんなわたしの時間に寄り添ってくれる、声だけではなく生き方も憧れる女性アーティストの曲でリストを作ってみました。1曲紹介すると、旅の最終日にいつも聞くのが「点と点をつなぐように 線を描く指がなぞるのは、私の来た道それとも行き先」そんな言葉ではじまる、宇多田ヒカルさんのDEEP RIVER。静かに聞きながら、いままでの自分のことを考えます。あんなことあったなって昔の恋愛の思い出、大好きなお料理のこと、これからどんな未来がくるんだろう、音楽を聞きながら、あれやこれや、気持ちをめぐり、ゆっくりと自分の心の棚卸しを楽しみます。そんな旅を終え、家にかえったら、いつもよりもほんの少しだけだけど優しい自分になっているような気がするんですよね。
1. Always Remenber Us this way | Lady Gaga |
2. Carry On | Norah Jones |
3. You Gotta Be | Des’ree |
4. Caribbean Blue | Enya |
5. Feels Like Home | Diana Krall featuring Bryan Adams |
6. DEEP RIVER | 宇多田ヒカル |
Text:Takako Kotake
Cover art:Yoshiyuki Okada
小竹貴子(こたけたかこ)
クックパッド株式会社、コーポレートブランディング部本部長
クックパッド創業の頃から関わる。初代編集長時代に日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2010」を受賞。現職に加え料理家としての活動も行い、この2年で4冊の料理本を出版。
Instagram:@takakodeli