自然と一緒に深呼吸する旅、〈ANDO HOTEL 奈良若草山〉

SAORI

カメラ片手に旅をしながら、かわいいと思った瞬間を切り取っているトラベルクリエイター。企業のSNSコンテンツ用の撮影や、宿泊プラン・ツアープロデュースなど旅にまつわるPRにカメラとともに携わる。


Instagram : @sao_0324

奈良の若草山の中腹に佇むこちらのホテルは、街の喧騒から少しだけ距離を置いた、まさに“自然に包まれる宿”。チェックインをした瞬間から、深く息を吸いたくなるような空気に満たされていて、“あぁ来てよかった”と心から思いました。そんな〈ANDO HOTEL 奈良若草山〉の宿泊を振り返りたいと思います。


 

お茶とともにはじまる、癒しの時間

まずホテルに着くと、ゆったりとしたソファへ案内され、和紅茶と奈良漬を使ったというホテルオリジナルのチーズケーキをいただきました。このチーズケーキがとてもおいしくて、一気にテンションが高まります。甘味をいただきながら、スムーズにチェックインを終え、お部屋へ向かいました。
今回宿泊したのは、コンフォートツインのお部屋。シンプルでゆったりとした空間で、大きな窓からは若草山の緑が広がり、自然の気配を近くに感じられます。家具のデザインや木の質感がとても落ち着いていて、ベッドまわりも広々とし、ゆっくりと身体を休められるのが嬉しいポイントです。

また、奈良出身の作家さんが作られた湯呑みや、奈良県産の茶葉が用意され、自分で丁寧に淹れるお茶の時間も楽しめます。バスアメニティはかわいらしいオリジナルの巾着ポーチに入っているのが印象的で、旅の記念として持ち帰ることができ、滞在への心配りとこだわりを感じました。

絶景の露天風呂を楽しむ


ホテルには展望露天風呂があり、予約して利用することができます。開放感にあふれ、湯船に浸かりながら見上げる空はどこまでも澄んでいて、その奥に広がる若草山の景色が思いのほか近く、まるで自然の中に溶け込むような感覚になりました。

広々とした内湯もあり洗い場も広く清潔で、使い心地のよいオリジナルのバスアメニティが揃っているなど、ホテルの中だけでもゆっくりと過ごせるポイントが多く、あっという間に時間が過ぎていきます。

朝と夜、それぞれの食の楽しみ


夕食はサンセットとともに始まりました。レストランの窓から見える夕景がどんどん色を変えていくのを眺めながらの食事は、それだけで特別。お料理は奈良の食材を中心にどれも丁寧に作られていて、一皿ごと見た目も味も楽しみながらいただきました。
特に大和牛を雲丹の出汁で食べるしゃぶしゃぶが絶品です。しゃぶしゃぶのお肉を食べ終わった後は、雲丹出汁に一口サイズのごはんを入れて食べる、締めまでおいしいスタイルでした。翌朝、穏やかな空気の中でいただく朝食は、目にもお腹にもうれしいボリュームたっぷりの和定食。お膳の中央に置かれていたのは、奈良の老舗「さか芳」の連子鯛の焼き物。ふっくらと焼き上がった身は程よく脂がのっていて、口に入れた瞬間にやさしい甘みが広がります。
特に感動したのは、卵かけごはん。テーブルに用意された奈良のイケダ醤油と自家製の出汁を合わせた出汁醤油が絶品で、新鮮な卵にそのまろやかさと旨みが絡み合って、特別な味わいに。旅先の朝は時に慌ただしくなりがちですが、ここでは「丁寧に食べる」ことの気持ちよさを改めて思い出させてくれる、そんな贅沢な朝食体験でした。

 

奈良を感じるアクティビティ


ホテルにはたくさんのアクティビティも用意されています。特に印象に残っているのが、若草山での夜景&星空ウォッチング。ホテルの車で若草山山頂へ向かうと奈良市街の光が眼下に広がり、まるで宝石を散りばめたような幻想的な眺め。空気も澄んでいて、時間を忘れて見入ってしまいます。
2日目のチェックアウト後には、奈良の郷土料理でもある柿の葉寿司づくりの体験にも参加しました。一見シンプルな作業かと思いきや、具材の置き方や包み方にも細かなコツがあり、つい真剣に。完成した柿の葉寿司は想像以上に美味しく、自分の手で作ったという満足感もありました。他にも薪割り体験やサウナもあったりとアクティビティが充実していて、ホテルステイを思う存分楽しむことができます。

庭を眺め、話に耳を澄ます


旅の途中、少し足をのばして訪れたのは〈慈光院〉。美しく整えられた庭園はどこを切り取っても素敵で、しばらく無言で見入ってしまいました。お庭を眺めながらいただいたお抹茶とお菓子もまた格別で、その間に拝聴する住職のお話しがとても印象的でした。格式ばらず穏やかな口調で語られるお寺の歴史や庭の造り、日々の心のあり方についてのお話が、心にすっと染み込んできます。ただ“観光する”だけではなく、慈光院での時間はゆったりと流れる時間の中で、自分自身と向き合えるような温かさがありました。心の深いところで印象に残る、そんな場所です。


PHOTO ギャラリー


ANDO HOTEL 奈良若草山で過ごした時間は、ただの“滞在”にとどまらず、奈良という土地の自然や文化、そして人のやさしさに触れるかけがえのない旅となりました。喧騒から離れて、心からリラックスできたこの旅。また季節を変えて訪れたくなる、そんな場所がひとつ増えた気がします。

 

Text & Photo:SAORI


奈良県のホテルライフを満喫するには、〈ANDO HOTEL 奈良若草山〉〈慈光院〉がおすすめ。

ANDO HOTEL 奈良若草山


所在地奈良県奈良市川上町728 新若草山ドライブウェイ沿
アクセスJR「奈良駅」または近鉄「近鉄奈良駅」から無料送迎あり
電話番号0742-23-5255
URLhttps://andohotelnara.com/
Instagram@ando_hotel_narawakakusayama


 

慈光院


所在地奈良県大和郡山市小泉町865
アクセスJR大和路線「大和小泉駅」から徒歩約20分
電話番号0743-53-3004
URLhttp://www1.kcn.ne.jp/~jikoin/
Instagram@nara_jikoin
拝観時間9:00〜17:00(年中無休)
拝観料1,000円(抹茶・茶菓子付き)


 
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