前田エマ
まえだ えま

1992年神奈川県生まれ。東京造形大学在学中にウィーン芸術アカデミーへ留学。モデル、写真、ペインティング、ラジオパーソナリティ、キュレーションや勉強会の企画など、活動は多岐にわたり、エッセイやコラムの執筆も行っている。

著書に小説集『動物になる日』(ちいさいミシマ社)。2023年3月より半年間、ソウルへの留学を経て、2024年6月20日に『アニョハセヨ韓国』(株式会社三栄)を刊行。
 

Instagram : @emma_maeda


旅とその装いにまつわるQ&A


Q1. どのような旅が好きですか?

アートを観るのが好きなので、トリエンナーレやビエンナーレ、美術館などに行くことが多いです。

あとは、友人や、友人の家族に会いに行くのも好きです。仕事や子育てがきっかけだったり、都会での生活に疑問を持ったり…。そんな理由で地方に移住した友人も多くて。彼らに会って一緒に過ごすことで、自分のことを振り返り、見つめ直す時間にもなるんです。
 

Q2. あなたにとって旅とはどんなものですか?

自分にとって、帰るべき場所がどこなのかを、再確認すること。

自分が生きるべき場所、やるべきことに、もう一度向き合う力を得るためのもの。
 

Q3. 今回の装いはどのような旅のイメージですか?

大分県の別府によく行きます。数年前に仕事で何度か訪れた際に、移住して飲食店を開いたり、本屋を始めたりした歳が近い人たちと仲良くなって、そこから交流が続いています。友人のお母さんが住んでいるので、お家に泊まらせてもらうこともあって。

別府はとにかく温泉の街で、温泉をハシゴするのが好きです。アートフェアや、レジデンスにも力を入れていて、アートが盛んな街でもあります。朝から温泉へ行って、散歩したり、アートをみたりして、友人のカレー屋でご飯を食べて、本屋へ行って、また温泉へ行って、カフェで読書したりして、雑貨屋を覗いたりして、また温泉へ行って、夕飯を食べて、バーへ行って。そんないつもの気楽な旅の設定です。
 

Q4. 装いのポイントは何ですか?

温泉へ何度も行きたいので、靴が脱ぎやすいことと、着替えが楽なことが重要。折り畳んでもシワになりにくいワンピースを持って行くことが多いです。リラックスした時間が過ごせるように、着心地がいいこともポイントです。散歩が好きなので、帽子も忘れず。荷物はリュックで持っていきますが、現地ではトートバッグで過ごすことが多いです。
 

Q5. 旅の装いを選ぶとき、なにを一番意識しますか?

荷物を少なくしたい気持ちや、利便性を意識してしまうのですが、旅先では初対面のかたと会うことも多いですよね。服というのは、その人自身を表す“いちばん最初の自己紹介”のようなものだと私は思っているので、自分の好きなものや、自分らしさを少しアピールできるようなアイテムを取り入れたいと考えています。今回の服装でいえば、肩の部分のデザインが特徴的なワンピースでしょうか。花柄が好きなので、そこでも私らしさを表現できるかなと思いました。
 


旅の供にまつわるQ&A


Q6. 旅に必ず持っていくものはなんですか?

手ぬぐい。ノート。ペン。文庫本。
 

Q7. 持っていく理由や、旅先での使い方を教えてください?

・銭湯や温泉が好きなので、手ぬぐいは必須で、旅行の際は最低2枚は持っていきます。

・旅先で良い時間を過ごしても、どうしてもどんどん忘れて行ってしまうので、書き留められるように薄くて小さなノートを持ち歩きます。

・移動時間は読書の時間です。
 

前田エマさんの旅の1枚

別府にて。(写真提供:前田エマ)
別府にて。(写真提供:前田エマ)

Text:Emma Maeda
Photo:Yuji Kanno

Supervision:Setsuko Todoroki