大阪の中之島エリア。堂島川と土佐堀川に挟まれた中洲であり、行政や文化施設がたくさんある地域です。気持ちのよい青空に恵まれたこの日、取材の合間に中之島公園を歩いていると、行きたいと思っていたスポットを発見しました!
難波橋から土佐堀川を望む
難波橋から土佐堀川を望む
そこは「こども本の森 中之島」。言わずと知れた大阪出身の建築家・安藤忠雄さんが「本や芸術文化を通じて子どもたちが豊かな創造力を育む施設をつくりたい」と提案・設計し、大阪市に施設を寄付(!)してできた文化施設。運営費用は地域を愛する多くの企業や個人の寄付金で賄われているそうで、2020年に開館して以来、いつか行ってみたいと思っていた場所でした。
ひと目ですぐわかる安藤建築の代名詞、打ち放しのコンクリート。建築ファンでもあるので外観が見えた時点で心躍ります。壁面や屋根がゆるやかなカーブになっていて、水と緑が豊かな周りの環境にとても馴染んでいます。

さっそく入り口に向かうと、この施設のシンボル「青リンゴ」がお出迎え。なんとなく触らずにはいられず、ペタペタしてから入館手続きへ。
入館には事前予約と当日先着入場枠の2つの方法があり、この日は運よく当日の入場枠で入ることができました!

入れ替え制のため、指定の時間を待っていよいよ入館。入り口があるのは2階で、入ってすぐ左手にはオリジナルグッズなども並ぶショップが…!いきなり心を掴まされますが、まずは館内に足を向けます。すると奥の方には1階から3階までの吹き抜け空間が。カーブしている壁面全体に本棚があり、橋のような通路もあり、本の迷路?秘密基地?にもぐり込んだ感じ。大人であっても確実にテンションが上がります。
たくさんの本は、テーマに分かれて並んでいます(選書はブックディレクターの幅允孝さん)。「自然とあそぼう」や「動物が好きな人へ」…など12種類ものテーマがあり、中には「大阪→日本→世界」なんてものも。棚の上部に、本の表紙が見える形でディスプレイされていて、眺めているだけでも楽しいのですが、手の届かないこどもたちが取れるように同じものが最下段にもあるなど、さまざまな工夫が見られました。
本が収納された什器や置いてある家具はほとんど木製で、館内は暖かく柔らかな雰囲気。こども用の椅子が並んでいる様子は見ているだけで微笑ましい気分に(大人が座れる椅子もあります)。
他にも気になる空間が1階に。本が一冊も置いてない円筒形の部屋に入ると、壁面にはプロジェクションマッピングで絵本が映し出されていました。上を見上げると丸い天窓。想像力が膨らむような仕掛けがたくさんあります。「こども本の森 中之島」では、図書館のような本の貸し出しはしていないそうなのですが、なんと一人一冊までなら外の中之島公園内で読むことが可能なのだとか…!好きな本を1冊選び、川を横目に芝生に寝転んで…最高の時間ですよね。
いやー、ずっと居られるなぁ。次はこどもたちを連れて…と強く心に決めて館外へ。館内の窓からも見えた堂島川側の小径に降りて、しばし散策。ちょうど綺麗なバラたちが満開でした。
川が近くにあるのって、しみじみいいですね。この辺りは少し歩くと川沿いにレトロなビルも多くあり、テラス席のあるカフェなども見受けられました。夕景もよさそうなので、季節や時間帯を変えてまた来ようと思います!
もちろんお土産もゲット!
もちろんお土産もゲット!


Text & Photo:tabigatari editorial department


いつもと違う大阪府観光には、大阪市の〈こども本の森〉がおすすめ。

こども本の森 中之島


所在地大阪市北区中之島1-1-28(Google Map
アクセスなにわ橋駅 3号出口すぐ、地下鉄御堂筋線 淀屋橋駅から徒歩7分
電話番号06-6204-0808(開館日の9時30分~17時まで)
URLhttps://kodomohonnomori.osaka/
開館時間9:30〜17:00(ご利用方法はこちらから)
休館日月曜(月曜日が祝日の場合は開館し、翌平日は休館)・蔵書整理期間・年末年始

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