大阪に商店街をまるごとホテルにしている〈SEKAI HOTEL Fuse〉というのがあるらしい…。
商店街を?ホテルに?どういうことか想像がつかない…となれば足を運んで実際に目にするしかありません。大阪を目指して新幹線に乗り込みました!
辿り着いたのは東大阪市にある近鉄線・布施駅。
布施はえべっさん(恵比寿さま)の町として有名な場所。南口を降りると、目の前に広がるのは巨大なアーケート街。なんでも東大阪市最大の商店街らしく、ふむふむ、ここがホテルに…(まだ想像ができていません!)。
とりあえずはホテルの受付を目指します。地図が指し示す場所に着いてみると、目の前に現れたのは「婦人服キヨシマ」。。いや、よく見ると「SEKAI HOTEL」の文字が!
看板のインパクトに目を奪われますが、よーく見ると…
看板のインパクトに目を奪われますが、よーく見ると…
出迎えてくれたのは、SEKAI HOTEL株式会社の北川茉莉さん。
中に入ると、外の商店街とは打って変わってシックかつモダンな佇まいのフロントが。まずはそのギャップに心が躍ります。
とにかく最初に聞いてみようと、単刀直入に「商店街がホテルってどういうことですか?」。
とても丁寧にいろいろ教えていただいた北川さん(感謝)
とても丁寧にいろいろ教えていただいた北川さん(感謝)
〈SEKAI HOTEL Fuse〉のフロントや客室、さらには浴室や食事の場所は、商店街の中に点在します。
客室は商店街の中にある古家をリノベーション。浴室は町の銭湯が。そして食事は常連客で賑わう老舗の飲食店に…ということだそうで、なるほど!まさに“商店街をまるごとホテル”と納得です。当然、お客さんはまずフロントでチェックインするのですが、事前に興味があるものや希望の遊び方などをヒアリングされていて、その内容に応じて担当スタッフさんが付くそうです。その上で、提携している商店街のお店やスポットの中から合いそうな場所を提案してもらえる。とはいえ、無理矢理に勧めるということはなく、あくまで「自然に」というのが大事だそうで、そのためのヒアリングともいえそうです。

また、「おすすめスポット」や「遊び方の指南」が載っている“おみくじ”を引いてもらって参考にしてもらう…なんてこともされているようで、さすが“えべっさんの町”ならではの工夫ですね。
でも、地元ではない商店街で遊ぶのって難しくないですか?常連さんばかりの店もハードルが高く感じたりすることもありますし…と北川さんに聞くと、、

ホテルオープン当初は、スタッフが同行して遊び方をサポートをしていたそうですが、今やお店の方や常連さんが楽しんで接してくれるそう。お店やスポットに訪れるだけで、自然と(ここが大事!)地元に馴染んだように遊べるのだとか。
そのための仕組みとして考えられたのが、首に掛ける「水色のパスポート」。これを掛けていれば町の人がすぐに「〈SEKAI HOTEL Fuse〉のお客さんだ!」と分かって話しかけてくれたりするそうで、素晴らしい工夫ですね。
お客さんにとって、レトロな町並み、懐かしい雰囲気のお店やスポット…と“ハード”としての魅力はもちろんありますが、町の人との関わり合いという“ソフト”の魅力がどんどん増えつつある…と北川さん。その魅力がより感じられやすいような工夫を、日々重ねているそうです。
ここでふと思います。そもそもなぜこの布施の商店街をホテルにしようと思ったのでしょう?

北川さんに尋ねると、まちごとホテルというコンセプトができて、布施の商店街の方々に説明会を開いたところ、「よくわからないけど面白そう!」と言われたのだそうです。さらには事業の話よりも人柄について質問が上がったり…と、想定外の反応があったのだそうです。その時点で「町の魅力=町の“人”の魅力」となることへの兆しがあったのかもしれません。
連携している商店街の方々との合言葉は「景気よく行こう!」だそうで、町の中心に「えべっさん」もいることですし、何よりとても前向きになるフレーズですよね。
 
さて、お話をたくさん聞かせてもらったところで、特別に客室を見せてもらうことに。では商店街に向かいましょう!…というのも変な感じでですね笑。
分かってはいたことですが、商店街の中に突然現れる客室(になっている建物)。入り口のドアこそモダンになっていますが、建物としてはあくまで商店街のひとつ。しかしドアを開けると、それはもう格好よいホテルの客室…という感じで頭が心地よい混乱に。。
隅々まで格好よい客室。
隅々まで格好よい客室。
客室のコンセプトは「泊まれる町工場」だそうで、剥き出しのパイプがあったり、打ちっぱなしの壁だったり。今回見せていただいた部屋のひとつはとても広くて、複数の家族や友達のグループで泊まるも楽しそうです。
客室の窓をガラガラと開けると、電飾看板越しに望めるのはもちろん商店街。
客室の窓をガラガラと開けると、電飾看板越しに望めるのはもちろん商店街。
もう1部屋、客室をご案内いただいた後には、〈SEKAI HOTEL Fuse〉の“大浴場”である戎湯(えびすゆ)に向かいます。その名の通り、えべっさんのある布施戎神社のすぐ近く。今や大変珍しくなった薪で沸かす銭湯です。残念ながら営業時間外でしたが、ぐるりと回ると醸し出されているノスタルジー。最高ですよね。
 
さてお腹も空いたし…となると当然この商店街で食事がしたい。ということで、北川さんもおすすめのお好み焼き屋さん「しげ美」へ。〈SEKAI HOTEL Fuse〉のすぐ横の路地に入ったところにあります。もう外観からして味わい深いです。
入ってみると、大きなカウンター型の店内に女将さんが一人。これまた最高の雰囲気です。せっかくなんで少し贅沢して「ミックス焼きを…」と注文すると、「いやいや、“いかぶた焼き”で十分よ」と勝手に注文を決められてしまいました笑。このやり取りこそが、まさに“まちごとホテル”の醍醐味ですね!いかぶた焼きはもちろん美味しかったのですが、女将さんと始まる自然な会話、お店の雰囲気、全部含めての体験が北川さんの仰っていた「地域の“日常”に飛び込む」ということなんだなと納得しました。この町のいろいろな「顔」を見るために、また遊びに来ます!

Text & Photo:tabigatari editorial department


地域の日常を楽しむには、布施の〈SEKAI HOTEL Fuse〉がおすすめ。

SEKAI HOTEL Fuse


所在地大阪府東大阪市足代1-19-1(Google Map
アクセス近鉄大阪線・奈良線 布施駅より徒歩約5分
電話番号06-6748-0750
URLhttps://www.sekaihotel.jp/
カフェ営業時間13:00〜22:00
チェックイン対応時間15:00〜22:00
休館日水・木曜
※状況により、予定なく休館日が変更になる場合があります。最新の営業情報に関しましては、HPからご確認ください。

 
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