広い海、広い空に囲まれて、清々しい気分のショッピング。
三浦半島の東側、東京湾に面した観音崎公園は、地元の人も散歩に訪れる、気持ちのいいエリア。この海と空、そして生い茂る森と調和するように建てられた「横須賀美術館」に、今回の旅の目的地がある。
山本理顕設計工場による建築は、ガラスと鉄板のダブルスキンを採用した構造が印象的。ミュージアムショップは美術館のエントランスに設置され、一面の窓ガラスから明るい自然光が入り込む空間だ。館内から大小の丸穴を覗くこともでき、「あの場所はなんだろう?」と、ワクワクしながら向かっていける。
マリンムードを高める、きらきらとしたもの。
ショップの前にある東京湾は、ちょうど浦賀水道航路が通るエリア。1日400隻もの船が行き来し、“シップウォッチング”を楽しむ人も少なくない。青く広がる海と空に触発されて、海辺の町ならではのお土産を探してみることに。
ショップが「Enjoy making」に依頼して作ってもらったという、シーグラスのアイテムも。地元の観音崎でとれたシーグラスを使ったオーナメントは一つとして同じデザインはなく、光に照らして質感を楽しみたい。
港町・横須賀が見せる、さまざまな表情。
爽やかな海辺のイメージもありつつ、横須賀といえば海外の文化が織り混ざるユニークなカルチャーが特徴的。戦後、アメリカ軍人のお土産として流行った和柄入りのジャンパー「スカジャン」は、今や定番のファッションアイテムになっている。
とはいえ、普段着に取り入れるのは上級者向き。スカジャン発祥の地・ドブ板通りにある「よこすかコレクション」から届く、「横須賀美術館」オリジナルのポーチなら、気軽に取り入れられそう。裏地には肌に優しい綿を使ったスカジャンマスクも、さりげないおしゃれとしておすすめ。
横須賀にアトリエを構えた、谷内六郎のほのぼのとした作品。
「横須賀美術館」には、『週刊新潮』の表紙絵で知られる画家・谷内六郎の作品を集めた、「谷内六郎館」も建てられている。家族で横須賀を訪れる日々ののち、1975年には観音崎公園近くにアトリエを構えた谷内。昭和の懐かしい風景や、子どもたちの様子を描き、その没後には館に表紙絵の原画をはじめとした多くの作品が寄贈された。
ショップには、文房具、手拭い、Tシャツなど谷内六郎の作品をモチーフにしたグッズがたくさん。絵の中に登場する“ちいさないきもの”たちを切り取った缶バッジやピンズは、絵の新たな魅力を引き出してくれるよう。ほっと和ませてくれるちいさないきものは、普段目につくところにつけておきたい愛らしさ。
絵画を丸ごと愛でられるクリアファイルは、その質感も見どころの一つ。触ってみると、サラサラとした和紙の手触り。表面はクリアファイル同様の加工がされているから、大事な書類は守ってくれる。谷内六郎の作品は、近くの洋菓子店でも採用されている。1932年に横須賀で創業した「大津坂倉」は谷内と親交があり、灯台と子どもたちが描かれた包装紙が誕生。美術館オリジナルとして、フルーツケーキの箱にも谷内の包装紙が使われている。お出かけついでに原っぱでできる遊びがたくさん。
ショップは公園の中にあるという土地柄、シャボン玉や凧など外遊びのおもちゃもいろいろとそろっている。デザイン性の高いものも多く、なかには創作意欲が掻き立てられる工作グッズも。
ハサミがあれば簡単にスタンプを作れる「スニップアートスタンプ」は、小さい子どもでも楽しめるもの。ショップおすすめの一品だ。せっかく童心に帰れる場所に来たから、とことん楽しむのもありだ。
Text:Kahoko Nishimura
Photo:Natsumi Kakuto
いつもと違う神奈川県観光には、横須賀市の〈横須賀美術館 ミュージアムショップ〉がおすすめ。
横須賀美術館 ミュージアムショップ
所在地 | 神奈川県横須賀市鴨居4-1 横須賀美術館内 |
アクセス | 馬堀海岸駅からバスで約10分 |
電話番号 | 046-842-0125 |
URL | https://ymoa.shop-pro.jp/ |
営業時間 | 10:00〜18:00(美術館に準ずる) |
休業日 | 第1月曜(祝日の場合は営業) |
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