土岐市に誕生したうつわを丸ごと楽しむ施設
日本有数のやきものの産地、岐阜県土岐市。その生産量は日本一で、国内の陶磁器全体の半数にも上る(※岐阜県産業経済振興センター調べ)。土岐市を含む岐阜県南部、東濃地方でつくられるうつわは「美濃焼」と呼ばれ、主に一般家庭の食卓用や、ホテルレストラン向けとして親しまれている。
うつわが生まれる瞬間に触れる
スタッフの吉永ひな野さんの案内で、まずはうつわの製造現場を見学させていただいた。〈KOYO BASE〉を運営する光洋陶器株式会社はホテルやレストラン向けのうつわのメーカーとして、東京オリンピックが開催された1964年に創業。以来、高品質な製品を国内外の食のプロフェッショナルに届けてきた。コロナ禍の影響もあり、近年では家庭用のテーブルウェアにも力を入れていて、生産するうつわの9割以上がオリジナル製品だ。
創業当初は海外輸出用のテーブルウェアを中心に製造していた。エントランスには当時の製品が展示されている。
そのため、工場見学では土がきれいなうつわになるまでの様子を、間の工程が抜けることなく全て順番に見ることができる。
機械を導入することで、人が入れ変わっても一定のクオリティを保つことができるのだ。中には、職人が手作業をしているような動きを再現する最新鋭の機械もあり、常にアップデートし続ける、ものづくりに対しての真摯な姿勢を垣間見ることができた。
地元食材を使った料理を、こだわりのうつわで味わう
手で持ったときの収まり具合や、お盆に並んだときの色合い、大きさのバランス…。こうして食卓で使われてこそ、うつわはその魅力を発揮することがよく感じられる。
ワークショップで陶器の絵付けを体験
ワークショップは予約制(11:00〜/14:30〜)で1回1,500円(送料別)。工場見学とセットで予約するのがおすすめ。
やきものの産地でうつわを買う
工場見学、カフェダイニングでの食事、ワークショップと、さまざまな角度からうつわの魅力に触れた後には、ショップで商品に手を伸ばさずにはいられない。
〈KOYO BASE〉がオープンして直営販売を始めたことにより、使い手の顔が見えるようになり、お客さんの反応を直に感じられることは工場で働く方々にとって、とても大きく、嬉しい変化だという。
「“CLAY to Table 土から食卓までを。”というのが〈KOYO BASE〉のコンセプトです。工場見学で土がうつわのかたちになっていく過程を見て、そのうつわを使ってカフェでお食事をしていただくというように、どこか一部分だけではなく、まさに土から食卓までを楽しんでいただけたら嬉しいですね」。
Text: Eriko Sugita
Photo: Makoto Kazakoshi
いつもと違う岐阜県観光には、土岐市の〈KOYO BASE〉がおすすめ。
KOYO BASE
所在地 | 岐阜県土岐市泉町久尻1496-5 |
アクセス | JR土岐市駅から徒歩20分、多治見ICから車で約10分(駐車場 43台) |
電話番号 | 0572-55-5501 |
URL | https://koyobase.com/ |
営業時間 | 11:00〜17:00(カフェのLO 16:30) |
休業日 | 火曜、水曜(祝日の場合は営業) |
※記事中の商品・サービスに関する情報などは、記事掲載当時のものになります。詳しくは店舗・施設までお問い合わせください。