古今東西のアートが集まる東京。寒露を迎えた秋には、心地よい風に吹かれながらサイクリングで東京のアート体験・鑑賞スポットを巡ってみませんか。今回は、東京のアートシーンで中心的な役割を果たす天王洲と六本木をご案内します。


東京のアートを駆け巡る秋のサイクリング


秋の色が濃くなり、暦の上では、冷たい露が降りる頃を意味する寒露が巡ってきます。残暑は影をひそめ、過ごしやすい秋の行楽シーズンの到来です。

芸術の秋と言われるとおり、感性が豊かになる秋はアート体験・鑑賞に適した季節。日本のアートの中心地である東京には、第一線で活躍するアーティストの手によって生み出された芸術がひしめいています。1カ所のみをじっくりと鑑賞するよりも、東京のアートスポットをアクティブに巡りたいときには、移動手段に自転車を選択してみるのがおすすめです。

思い立った日がお出かけ日和。天候が崩れにくく、快適な気温の日が多いこの時期、秋の風に吹かれ、サイクリングで東京の空の下を駆け巡りませんか。
 

サイクリングのイメージ
サイクリングのイメージ

東京・天王洲で出会うパブリックアート

作品名:東京/天王洲
作品名:東京/天王洲

東京湾のウォーターフロントである天王洲は、都市と自然が融合した都会のオアシス。街の随所におしゃれなアートスポットがあり、潮風を感じながらのサイクリングも楽しめます。

最初にご紹介するのは、かつての倉庫街がおしゃれに生まれ変わった「ボンドストリート」。200メートルほどの小径に、フォトジェニックなパブリックアートの世界が広がっています。通りの入口を飾るのは、ビビッドな色合いで街の活気を描いた壁面アート『東京/ 天王洲』(DIEGO作)。ストリートにはDIEGO作のカラフルなデザインマンホールも置かれており、足元の芸術にも注目です。

次は「東横INN品川港南口天王洲アイル」のアート作品をご紹介します。正面入口に置かれた巨大なゴミ箱のオブジェ『Work 2012』(三島喜美代作)は高さ約2.5メートルで見上げるほどの大きさ。鈴木春信の浮世絵を題材にした立体駐車場の壁画『“The Shamisen” Shinagawa 2019』(ARYZ作)も道行く人々の目を引きつけています。

※天王洲には4カ所のドコモ・バイクシェアポートが設置されており、自転車のレンタルも可能です。(2022年10月現在)

洗練されたアート体験を演出する東京・六本木

作品名:エバーグリーン?
作品名:エバーグリーン?

時代の先端を行き、常に多様な価値観を受け入れてきた六本木は、東京の中でも多くの現代アートに触れられる貴重な場所です。秋風を感じながらサイクリングをしていると、街中でも多くの作品に出会います。

六本木ヒルズ周辺に点在するアートワーク・デザイン群「六本木ヒルズパブリックアート&デザイン」の中でも広く親しまれているのが、『ママン』(ルイーズ・ブルジョワ作)と『薔薇』(イザ・ザンツケン作)です。
10メートルを超える巨大なクモのブロンズ製オブジェ『ママン』には、世界中の人々が集まるこの場所から、クモの巣のようなネットワークが張り巡らされてほしいとの願いが託されています。そのママンと森タワーを背にするとローズガーデンに佇む高さ8メートルの『薔薇』が見えます。この薔薇は六本木ヒルズの愛と美のシンボルにもなっており、絵になる1枚を撮りたいときにもおすすめです。

続いて森タワー周辺からけやき坂通り・さくら坂に場所を移すと、歩道上に出現するのが街路空間に華を添える「ストリートスケープ」です。無限大の形状をしたオブジェがアイビーをまとった『エバーグリーン?』(ロン・アラッド作)や、モノからある種の重力を取り除きたいと考案されたベンチ『愛だけを…』(内田繁作)などが六本木の街の景観にアクセントを加えています。

次に休憩も兼ねて、美術館を訪れるかのような気分で読書×アート体験ができる本屋「文喫 六本木」へ。選書室や喫茶室などへは入場料を支払って入店し、定期的に開催される企画展には無料で入場が可能です。アートやデザインをはじめとする約3万冊の書籍から、あなたが探していた1冊との出会いがあるかもしれません。

※六本木ヒルズや三井ガーデンホテル六本木プレミアなどのドコモ・バイクシェアポートを利用できます。(2022年10月現在)
※六本木ヒルズでは自転車・バイクでお越しのお客様用の駐輪場をご用意しております。駐輪場はこちらからご確認ください。https://www.roppongihills.com/access/

ドコモ・バイクシェア

電動アシスト付き自転車を乗りたい時に借りて、行きたい場所で返すことができる自転車のシェア(共有)サービス。


東京でのアート体験で暮らしに刺激や豊かさを


アート体験・鑑賞の醍醐味は、思わぬ発見や琴線に触れるような瞬間があることです。東京の景色や空気を丸ごと体感できるサイクリングでアートスポットを巡れば、感度はさらに高まり、日常にうるおいをもたらすような素敵な体験ができることでしょう。