心惹かれる雪景色に出合える立春の白川郷への旅

季節は1年をかけて巡り、二十四節気は立春から新たに始まりを迎えます。暦の上では春とはいえ、まだまだ寒さが続く2月。街には冬の名残があり、雪国では白銀の雪景色が見られるのもこの時期です。

今回ご紹介するのは、例年、この季節に国内外から多くの観光客が訪れる岐阜県「白川郷」への旅です。積雪が多い1～2月には開催日限定でライトアップされ、一面の雪の中、幻想的に浮かび上がるかやぶき屋根の合掌造り家屋を鑑賞できます。雪の白川郷で、日本の農村の原風景とも言われるのどかな景観を眺めながらの観光やグルメを楽しんでみませんか。

 

三つ子の合掌造り（夜）

雪化粧の白川郷が美しく照らし出される夜のライトアップ

日本三名山の一つである霊峰「白山」の麓、多い時には2メートル以上の深雪に覆われる世界遺産「白川郷」の冬。光の演出により、集落の静かな夜を神秘的に照らし出すのが、夜のライトアップイベントです。合掌造り家屋の窓に明かりが灯る夕方過ぎ、真っ白な雪に包まれる白川村の荻町地区が幻想的に浮かび上がります。

おすすめの撮影スポットは、かん町地区にある「三つ子の合掌造り」。両手を合わせたような形状の合掌造り家屋が慎ましやかに並んでたたずむ姿は、雪深い地で身を寄せ合って暮らす人々の営みをほうふつとさせるような心温まる光景です。

集落全体を見渡したいときには荻町城跡にある展望台へ。雪山の深い暗闇を背景に、点々と灯る家屋の光はぬくもりにあふれ、昔話の世界を想起させるような夜景が広がっています。

ライトアップの見学は、開催日が限られていて、かつ事前予約が必要です。昼とは違った表情を見せる夜の白川郷で、ノスタルジックな銀世界をぜひ堪能してみてはいかがでしょうか。詳細は以下のホームページをご覧ください。
https://shirakawa-go.gr.jp/lightup/

天守閣展望台からの眺め（夜）

雪景色の合掌造り

三つ子の合掌造り（昼）

白川郷の雪景色と人々の暮らしにふれる昼の観光

白川郷の歴史や文化への関心が高まったら、「野外博物館合掌造り民家園」に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。岐阜県重要文化財指定建造物の見学をはじめ、要事前予約の体験コースも用意されているほか、縄文時代から続く歴史や、「結」と呼ばれる相互扶助の精神で営まれてきた集落の暮らしにも触れることができます。園内には合掌造り家屋の民家だけではなく、水車小屋や神社などもあり、白銀に染まった里山の風景を見ることができるでしょう。

雄大な雪景色を満喫するなら、白川郷の入り口にかかる「であい橋」がおすすめのビュースポット。「土木学会デザイン賞2003」の最優秀賞にも輝いた全長107メートルのつり橋からは、庄川と深い山々が織り成す雪の佳景を臨めます。

白川郷の歴史・文化や見どころをもっと深く知りたい！そんな時には、現地で活躍するガイドと共に集落を歩いてみましょう。白川郷での暮らしや合掌建築についてなど、それぞれに持ち味の異なる現地ガイドの話は、きっと心に深く刻まれる旅を演出してくれることでしょう。

天守閣展望台からの眺め（昼）

白川八幡神社

今藤商店のどぶろく風ソフト

白川郷ならではのお酒とグルメが冬の旅をおいしく彩る

人里離れた山奥での暮らしが営まれてきた白川郷では、食文化も独自の発展を遂げてきました。特にどぶろくは、例年10月に「どぶろく祭り」が開催されるほど親しまれている白川郷の名物です。水・米・米麹を発酵させ、もろみを搾らずに造られるどぶろくの芳醇な甘みやほのかな酸味、爽やかなのどごしを、ぜひ現地・白川郷でご賞味ください。

アルコールが苦手な方は、白川郷産どぶろくを使用した「どぶろく風ソフトクリーム」がおすすめ。トッピングのポン菓子はSNS映えも良く、豊かな食感を生み出しています。

そのほかにも、白川郷では思わず写真に撮りたくなるようなかわいいスイーツが目白押しです。「合」と「郷」の字のチュロスや、合掌造り家屋をかたどったカステラ、急勾配の三角屋根をイメージしたティラミスなどは、散策中の一休みにもぴったりのスイーツです。

長時間の外出で体が冷えたら、A4・A5ランクの飛騨牛を使用したホクホクの「飛騨牛コロッケ」がいち推し！食べ歩きのお供にいかがでしょうか。

今藤商店の枡どぶろく風ソフトクリーム

今藤商店の飛騨牛コロッケ

昼も夜も楽しめる！珠玉の雪景色とグルメを堪能する立春の白川郷へ

冬の白川郷では、忙しい毎日を忘れさせてくれるような情緒あふれる雪景色やおいしいグルメが訪れる人々を待っています。全く異なる表情を見せる昼と夜の白川郷を存分に楽しむことができる立春の時期には、ぜひ宿泊でおでかけください。