「啓蟄」とは寒さが和らぎ、虫たちがあわてて地上に這い出して来る季節のこと。万物が目覚め始め、春の日差しを浴びる頃、歓迎するかのように菜の花が田園を黄色く染め、どこか懐かしい、日本ならではの景色が目の前に広がります。また、春ならではの味覚も楽しみの一つ。食欲がそそられる食材の宝庫、京都の錦市場で春を楽しみましょう。春の潮風漂う島旅もいいですね。心も体も春に満たされる旅に出かけてみませんか。
※観光施設などの営業状況、およびイベントなどの開催状況については、お客様自身で事前にお問い合わせをお願いします。
愛知 × 島旅
のんびり、春の島めぐり。
愛知県の知多半島と渥美半島の間にある、三河湾にぽっかりと浮かぶ3つの島、日間賀島・篠島・佐久島。その中でも佐久島は「アートの島」として注目されています。海や花々などの美しい自然とアート作品が溶け込んだ、まるで島全体が体験型美術館のような非日常感たっぷりの島なのです。
石垣(しがけ)海岸にある「おひるねハウス」は、9個の仕切りがある黒いボックス、ハシゴがあるので昇り降りもできます。青い海を眺めながら、思わずのんびり寝てしまいそう。東地区にある「イーストハウス」は反対に真っ白な作品で階段で最上階に上がれます。大浦海水浴場にある「かもめの駐車場」では、カモメモチーフの風見鶏が、海岸にいくつもあります。カモメたちと写真を撮るのも楽しいですね。佐久島には、このようなアートや弘法の祠に姿を変えた作品や、地図にない作品がいくつもあります。
また、新鮮な魚介類が豊富なのも、佐久島の魅力。タコ、アサリなど、獲れたてのものを味わえます。島ならではの名物料理もいろいろあるので、島時間に身を委ねて、ゆっくり探して見るのも魅力的ですね。さらにアートや食以外にも3月にはヤブ椿も見頃を迎えます。二千本もの鮮やかなヤブ椿が咲くハイキングコース、通称「椿ロード」で散策を楽しみましょう。
タコの日間賀島、フグの篠島、そしてアートの佐久島を組み合わせた、一風変わった島めぐりはいかがでしょうか。
京都 × 食
「食欲の春」を堪能する。
四季を感じるお土産を探したいなら、ぜひ訪れてほしいのが「京の台所」と称される、京都錦市場商店街。旬を感じる、厳選された京の食材を購入できます。駅からのアクセスもよく、近くには「元離宮二条城」「京都御所」「建仁寺」などの観光スポットもあるので、旅のプランに組み込みやすいのもポイントです。数ある食材のなかからお土産にぴったりなのが、健康によく、日持ちもするお漬物。伝統的なお漬物から、工夫を凝らした新しいお漬物までがそろっています。
お漬物というと、大根、キュウリ、白菜などが定番ですが、「啓蟄」の時期のお漬物は、菜の花、桜の花、春キャベツ、わらび、ふきのとうなど、個性豊かなラインナップ。食べたことがないものも多いのではないでしょうか? 彩りや形が残ったお漬物は、目にも楽しいプレゼントになります。
また、漬物以外にも、旬の京食材はたくさん。たらの芽、みつば、葉わさび、ほたるいか、真鯛、しじみ、あさりぬたなど、思わず目移りしてしまいそう。
また、3月16日は「十六団子の日」です。春が来ると、山の神様をお迎えするために、16個のお団子をつくってお供えしました。この習わしにちなんで、お団子の食べ歩きも楽しいですね。このように錦市場では、旬の食材が揃う「食の二十四節気」スポットです。桜もほころび春はすぐそこ、京都で美味しい春を探す旅はきっと楽しいことでしょう。
全国 × 花
春らんまん、黄色の絨毯。
光輝くような鮮やかなイエローがはっと目を引き、どこか郷愁を誘う菜の花畑。春のそよ風にふんわり揺れる、菜の花の景色が好きという方は多いのではないでしょうか。日本には、菜の花の名所が多くあります。場所にもよりますが、菜の花の開花は1月下旬から4月上旬までと、長く春を謳歌できるのが魅力です。
例えば、メロンで有名な愛知県の伊良湖では、毎年菜の花ガーデンをはじめ、渥美半島一体で「渥美半島菜の花まつり」が開催されます。
また、静岡県にも菜の花の名所がたくさん。南伊豆町は、菜の花と桜の競演が美しい「みなみの桜と菜の花まつり」が開催され、日野(ひんの)地区の菜の花畑では3haもの菜の花が咲き、見逃せません。また、沼津市戸田では「井田(いた)菜の花まつり」が開催され、“煌めきの丘”からの景色は富士山と駿河湾の碧い海、菜の花のコラボレーションが楽しめます。
奈良県の明日香村も、菜の花をはじめ、春の花がたくさん見られる場所。菜の花が村のいろいろな場所で咲き誇りますが、特に石舞台古墳の菜の花は段々畑のようになっており村をさらに彩ります。
圧巻の菜の花畑は写真映えするフォトスポット。あなたのSNSで、春の景色を届けてみませんか。